ブログ

  1. ホーム
  2. ブログ
  3. 学芸室より
  4. 成金おじさん、3Dプリンタ...

成金おじさん、3Dプリンターでフィギアになるの巻

なにかと話題の成金おじさん。今年は3Dプリンターでフィギアになります!!成金おじさんは、《成金栄華時代》という扉絵に登場するキャラクターで、和田邦坊の代表作としても有名な作品です。以前から成金おじさんの人形化の依頼はあったのですが、なかなか協議が進まず…。今回は熱心なプレゼンと最新の3Dプリンター技術の紹介を受け、美術館監修のもと公式フィギアを制作することになりました。

成金おじさん 販売価格 5000円(税抜)
※美術館での販売もいたします。予約受付中~!

<販売元>吉本アートファクトリー
https://y-artfactory.jp/

<Twitter>https://twitter.com/y_a_f1226/status/1549363942572855296

※制作発表のツイートをみると3000件も「いいね!」がありました。リツイートも3000件近くあってびっくり。成金おじさんの知名度、注目度、そしてポテンシャルを再確認いたしました!SNSってすご~い。美術館も成金おじさんの活躍を見習ってがんばらねば。。。


邦坊が描いたヒット作!成金栄華時代

和田邦坊が発表した《成金栄華時代》は、昭和3年(1928)に発表された作品です。もともとは『現代漫画大観 第3巻』のために描き下した扉絵になります。いまから94年前の作品ですが、そのユーモアさは色褪せることなく令和の時代になっても知名度は抜群、全世代から愛されている風刺漫画です。お金を燃やすという場面は、一度見たら忘れない。いや、忘れられない悪行ですが、何故かおじさんは人気者。その理由をヒアリングしてみると、まず「絶対にできないけれど、自分もお金を燃やしてみたい」というお金持ちへの憧れがあるようです。また、おじさんの存在自体も「可愛いから好き!!!」というファンも少なくありません。冷静に考えると、トンデモナイことをしている太めのおじさんのはずですが、愛される理由は、邦坊の画力にも秘密があります。人が良さそうな笑顔で、憎めない三頭身のフォルム、そして「どうだ明るくなっただろう」という名台詞。悪行のギャップが逆に面白さやほがらかさを生み出し、怒りよりも笑いを誘う作品といえます。


昭和・平成・令和まで愛される漫画

去年のTwitterでも成金おじさんは有名になりましたが、今年も最新の技術で作品が再注目されそうな予感がしています!先行企画として今月開催されるワンダーフェスティバル(有名なフィギアイベント)にも登場するそうです。歴史や美術という視点だけでなくフィギアという世界でも和田邦坊の名作が楽しんでもらえると嬉しいですね!ちなみに、ジオラマ展開も構想中で次は女中さんのフィギアも登場するようです!!(笑)このように、若い世代のクリエーターたちからオマージュされることは邦坊画伯もにんまりしていることでしょう。美術館は、ユーモアを愛した邦坊の生き方を継承してこれからも面白い企画に取り組んでいきたいと思います!!


<おまけ>

※生前、邦坊画伯は、とある作品を勝手にオマージュされたことがありました。最初は著作権の侵害に怒りもあったようですが、すぐに歓迎モード。むしろ作品の面白さを認められて喜んだというエピソードがあります(^^)真面目一辺倒に憤慨するのではなく、方向転換して自己肯定感をUPさせる柔軟な発想…。見習いたいです!!

<追伸>有名過ぎる成金おじさんですが、公式フィギアは初めてです。どうぞ著作権の存在とともに和田邦坊のことを知ってもらえる機会になりますように…!
著作権について https://kyuman.art/copyright/


フィギアについて

たくさんのお問い合わせありがとうございます。
美術館でも販売予定ですが受注生産のため納品日が確定しておりません。
お急ぎの方は、製造している吉本アートファクトリーまで直接お問い合わせください。

吉本アートファクトリー
https://y-artfactory.jp/


↑ 電話番号の記載はありませんが、HPの上にあるお問い合わせフォームにご用件を送信してください。