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2023/10/04 青葉の会@坂出市南部公民館 講演会に登壇しました

事業報告

先日(2023年10月4日)当館学芸員が「青葉の会」の講演会(会場・坂出市南部公民館、参加者15名)に登壇しました。実は去年の予定として受けていた事業ですが、学芸員の体調不良により一度キャンセルしていた案件でした。今年は、去年のような失態をしないように体調管理をしっかりして気合を入れてお話させていただきました。


内容は初心者向けにしてほしいというリクエストでしたので「もっと知りたい和田邦坊」で準備しました。60分くらいの時間でしたが、楽しくスライドを使って和田邦坊画伯についてお話しました。恒例の歌謡曲「ウチの女房にゃ髭がある」を披露すると、意外にも?知っている方が多くてびっくりしました。参加者のみなさんにヒアリングしてみると「なんとなく…何故かわからないけれど知っている」というお話でしたが、ともあれ一緒に歌えて楽しかったです。なかには「20歳以上年が離れている兄弟が戦争から帰って来てから歌っていたので懐かしい…」という貴重なお話もありました。それから「邦坊さんは、明治32年生まれなんですね。私の母と同じ年に生まれていて嬉しくなりました。」など、声をかけてくれる方もいました。


かつて開催していた石井雍大氏のトークイベント@かまどホール

また、青葉の会は和田邦坊の評伝を執筆した石井雍大氏が中心になって開催していた会でした。当日はご遺族も参加されていて、その研究活動を思い出されたようで「懐かしいわ」とお話されていました。石井氏とは、あまり多くお話をしたことはありませんがご家族にご挨拶ができて良かったです。

配布資料


感想


和田邦坊にまつわるお話をすると、暮らしのなかで目にするパッケージだけではなく、それにまつわる家族の思い出や少し前の香川の歴史にも触れることができるように感じます。私自身も「和田邦坊の」というよりも「祖父が長寿手帳※を自慢していたなぁ…」「フランソワ※が大好きだったけれど1日1枚だけと言われて辛かったなぁ…」など思い出のあれこれが和田邦坊と繋がっていることを大人になってから発見しています。その点と点が繋がるときは、何とも言い難い「懐かしさ」と「嬉しさ」を感じます。だから知ることは止めらない。和田邦坊への興味関心は続く、続く。

※「長寿手帳」…香川県が発行している福祉手帳。いまも現役で使用されており表紙の題字が和田邦坊。「君不老如花(きみおいずはなのごとし)」は邦坊の造語で、健康への合言葉として愛用していた。

※フランソワ…名物かまどが販売していたパイ菓子。邦坊が命名・デザインしていたパッケージであるが、いまは「かまどパイ」と改名されている。