観光香川ポスターの原画を初公開します
| 作品・資料紹介
あの、観光ポスターの原画が登場!!
「うどん県」「ヤドン県」など数々のトレンドを輩出してきた香川県。琴平町出身のマルチクリエーター和田邦坊も地元香川県をPRするため、かつて観光ポスターのデザインを手掛けたことがあります。太めの黒い線とカラフルな色合いが目に飛び込んできますが、さて何が描かれているのでしょうか。まず、画面中央のやや下にみえる箱型の建物。水平に延びる太い手すりの線や格子の窓が見えます。これは、丹下健三が設計した香川県庁舎になります。画面の左下には、栗林公園の太鼓橋。欄干の下には鯉が泳いでいます。隣には観音寺の寛永通宝、その右横には琴平の高灯籠でしょう。画面中央の両側に小さなお城があります。位置から判断すると西側(左側)は丸亀城。東側(右側)は高松城となります。赤、白、黒、緑、黄の山々は、色の組み合わせから推理すると五色台を描いていることがわかります。また、海の向こうに見える平たい山は屋島。瀬戸内海を周遊する船の向こうには紅葉が色づく島が浮かんでいます。これは、小豆島の寒霞渓をイメージすることができます。
ぜひ右と左、比較して鑑賞してください!
初公開!
香川観光ポスターの原画
香川県と香川県観光協会が発行したポスターです。県内の観光地をギュギュっと凝縮した賑やかなデザインになっています。注目ポイントは、中央に描かれた香川県庁です。香川を代表する観光地と並ぶくらい、香川の顔としてPRしようとした県政の勢いを感じます。邦坊が県庁に思い入れがあったというよりも当時の知事の意向が反映されたデザインであることは間違いありません。ただ、知事が目指す政治にデザインで協力しようとした邦坊の強い姿勢にも思いを馳せることができます。
展示案内
和田邦坊画業館コレクション展vol.8
和田邦坊の絵葉書
2024年4月27日(土)~9月2日(月)
休館日 火曜日・水曜日
場 所 和田邦坊画業館/灸まん美術館
入館料 一般500円,65歳以上の方・身体障害者手帳等をお持ちの方は300円,小中高大生・無料
本展は絵手紙友の会全国大会(in香川)を記念して開催いたします。美術館は、かねてから地元の皆さんから「邦坊さんを全国の絵手紙ファンに紹介してください!」という熱いリクエストを受けていました。このたび大きな期待を受けて絵手紙の全国大会で和田邦坊を盛大に特集していただきました。そこで企画展は『月刊誌絵手紙』(2月号)で掲載した絵画作品、絵葉書コレクションを中心に大公開いたします。
https://kyuman.art/event/exhibition/entry-765.html