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本の海にダイブ!

企画展が始まると寄贈や調査の依頼が続きます。先日もお問い合わせをいただいて出張調査へ。調査の前日は、遠足みたいにドキドキワクワクしてしまい寝付けませんでしたが、当日の夜も考え事が続いて夜遅くまで起きていました。実りある調査であればあるほど、しばらく寝不足です。


郷土史研究家の旧蔵品調査

和田邦坊とゆかりのある郷土史研究家のお宅で蔵書調査を行いました。ご家族からの許可をいただき、本棚を物色・・・。6~8畳くらいの小部屋でしたが、本棚の上から下までぎっしり図録や辞書が収まっており、背表紙を追いかけるだけでも目が疲れました。研究家活動をしていた方なので整理も丁寧!本棚はインデックス付きで五十音順に並んでいました。また、雑多に縦積みにされている雑誌さえも興味深い資料がたくさんありました。旧所蔵者は、和田邦坊と同じ職場に勤めていた方になるので、民芸・民俗関係の蔵書が多くありました。なによりも自身で調査した記録ノートなど膨大な数があり、1日では調査しきれず。また機会を改めて調査したいと思います。


点と点が繋がる写真資料

今回は本だけでなく写真資料も寄贈いただきました。なかには山口文象が設計した高松市美術館の姿も(昔は栗林公園のなかにありました)。いまでも開催している「讃岐のやきもの展」(左上)は、かつてあった美術館で始まりました。ちなみに、ポスターやチケットの題字は和田邦坊の文字が担当しています。また、邦坊が初代館長を勤めていた民芸館の写真もチラホラ。当館が所蔵している出自不明のクロス絵も写り込んでおり、新しい発見も多くありました。資料の検証には時間がかかりそうですが、また展示でご紹介していきたいと思います。(学芸員M)